「おたからや」の運営元である株式会社いーふらん。中古買取業店舗数は、5年連続でNo.1で業績も目まぐるしく成長中です。株式会社いーふらんの経営ノウハウでフランチャイズ加盟店も高収入を得ることができ、加盟店の希望も続々と増えて待機待ちも出ているそうです。

フランチャイズ加盟や株式会社いーふらんで働こうか悩まれている方、買取購入を希望される方、テレビや街で見かけて興味を持たれた方、この記事では「株式会社いーふらん事件」として過去にあった裁判について赤裸々に徹底解説を行います。

株式会社いーふらん事件における裁判が起きた理由

株式会社いーふらんはフランチャイズ加盟時の契約で、フランチャイズ契約終了後に競業の禁止に違反した場合は違約金の支払いを請求する旨を契約書に定めていました。

しかし、フランチャイズ契約解除後に元加盟店が中古品の買取を行っていることを株式会社いーふらんが知ることになりました。契約書に定められている通り、株式会社いーふらんは競業を行った元加盟店へ違約金の支払いを命じたのです。

しかし、元加盟店は職業選択の自由に反するという理由で違約金の支払いを拒否したことで裁判に発展した事件です。

なお、おたからやのフランチャイズにおけるトラブルなどについて、被害者の会という匿名サイトにて議論がなされていることがあります。結論、実際はおたからやのフランチャイズ形態にはメリットも多く魅力的なようで、被害者の会で展開される内容は、一部の情報のようです。

詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご確認ください。

関連リンク:おたからやフランチャイズの評判は?被害者の会についても解説!

株式会社いーふらんは何を主張したか?

株式会社いーふらんは契約時の内容通り、競業禁止に違反した元加盟店へ違約金の支払いを命じますが、元加盟店側は憲法で保障されている職業選択を主張して違約金の支払いを拒否します。

「競業行為」が論点

競業行為が本裁判の一番の論点となります。労働契約時に競業避止義務を労働者が負うのが通常の流れで、株式会社いーふらんは特別なことを主張しているわけではありません。

入社時や退職時に、競業避止義務の誓約書を一筆求める企業がほとんどで、誠実に勤務することの証明や退職後に企業へ損害を与えないことを主な目的としています。競業行為は大きく分けて在職中・退職後の2つの場合があります。

在職中では主に情報漏洩、退職後は競業他社への勤務もしくは事業を始めるなどのケースが大半です。在職中の情報漏洩は競業避止義務の違反となりますが、退職後に競業避止義務が適用されるとなると様々な状況を加味した上で決定されるデリケートな問題です。

単語解説「競業行為」

競業行為の多い事例は、退職後同じ仕事に従事したり競業他社への情報漏洩を行うことです。そうなると、企業側のノウハウや内密情報が外部に漏洩し、企業側に多大なる損害を与えることに繋がってしまいます。

長い年月をかけ試行錯誤を繰り返して構築したノウハウが簡単に競業他社へ知れ渡った場合、その企業の存続が危ぶまれてしまいます。

また、情報欲しさに不健全なヘッドハンティングも横行してしまい、世の中の秩序が乱れることも懸念されます。

競業行為の法的効力に関して

法的効力はさまざまな状況を加味した上で決定されます。特に、退職後は職業選択の自由の問題もあり、とてもデリケートな問題です。競業行為の法的効力について経済産業省の資料を参考に法的効力の有無を判断基準となる項目を説明します。

 判例で競業避止義務契約が法的効力を持つかどうかはおもに以下の6項目が検討されます。

①守るべき企業の利益があるかどうか
②従業員の地位
③競業を行うための地域的な限定があるか
④競業避止義務の存続期間
⑤禁止される競業行為の範囲が限定的かつ必要な制限が掛けられているか
⑥代償措置が講じられているか

国内・海外ともに情報漏洩を防止し経済安全保障のために経済産業省は意図しない情報の流出防止についての方針も掲げています。

退職後に競業避止義務の誓約書を企業側に求められても、拒否する権利があるのも法的効力の有無を判断することが難しい理由となっています。

加盟店側の主張内容は?

元加盟店側は競業禁止は営業の自由を制限しており、株式会社いーふらんへ違約金の支払いを拒否しています。

競業禁止のとの兼ね合い

憲法で保障されている職業選択の自由、その中での営業の自由を制限してしまうと従事する職業を制限してしまい、極端な話になりますと働けなくなってしまいます。同業種の方が知識も経験もあり、転職を行う際も有利になります。

しかし、競業を認めてしまうと企業側へ多大なる損害を与えることになってしまいますし、フランチャイズ制度を導入している企業にとっては自社のノウハウを全て盗まれてしまい多大なる損害を被る危険性もあるのです。

そのため、競業禁止に関してはさまざまなケースから判定がくだされます。

営業の自由とは?

営業の自由は「公共の福祉に反しない」限り保障されているものです。簡単に言うと、売春等の犯罪や人に迷惑をかけなければ仕事や営業は自由に行って良いと憲法で定められているのです。

我が国の憲法で定められた権利ですが、100%認められるわけではありません。なぜなら労働者だけでは無く、企業の保障も行い、状況に応じて公正中立に判断をしないといけないためです。営業の自由は、一概に保障されるとは言えない難しい問題です。

本件における営業の自由は?

元加盟店は、おたからやのノウハウを学び、契約を合意の上解除した後に中古品買取業の競業を行っています。株式会社いーふらんへの相談も無く勝手に事業を始め、発覚後には営業の自由を主張して違約金の支払いを拒んでいます。

公共の福祉に反しなければ保障される権利ですが、株式会社いーふらんは会社のノウハウを盗まれており経済的な面で多大なる損害を被っており、十分に公共の福祉に反した行為を行っています。

違約金は払わないとの主張

元加盟店は違約金を支払わないと主張しました。

競業禁止は憲法で保障された職業選択の自由の侵害であり、契約に違反したにも関わらず違約金の支払いを拒否しています。

しかし、おたからやと同じ事業内容を行い競業禁止に反しているのは言い逃れの無い事実です。

いーふらんの主張に正当性がある

株式会社いーふらんは、契約書に競業禁止と違反した場合は違約金を請求することを定めており、契約時には、担当者から加盟店へ説明を行い、合意の上フランチャイズ加盟となっています。元加盟店は条件に納得した上で、株式会社いーふらんと契約をしているのです。

契約を強制する、断りにくい雰囲気を作るなどは一切行っていません。実際にフランチャイズ加盟の希望者や待機者の数は多く、必死に営業をする必要が無いからです。

加盟店側は納得した上で契約していただいたのにも関わらず、約束を破り違反行為を行いました。上記の流れからでも、株式会社いーふらんの主張は非常に正当性があることがご理解いただけるかと思います。

理由1:フランチャイズ契約書で競業の禁止を示している

飲食店やサービス業などのフランチャイズ契約書で競業の禁止を示しています。

テンプレートや細かい内容は異なれど、契約書を作成するのは司法書士や行政書士で法律のプロフェッショナルで、競業の禁止を加盟店側に課すことは違法では無いことの現れです。

大手の看板を背負い、経営ノウハウや宣伝活動など自身では対応できないことがフランチャイズ契約を行うことで対応可能になります。

その代わりに、ロイヤリティとして金銭を支払うことになりますが、それ以上に大きな恩恵を受けられるのがフランチャイズ制度です。

理由2:違反に関する違約金も明記している

司法書士や行政書士が作成したフランチャイズ契約書には、競業の禁止だけでなく違反した場合は違約金が発生することも明記しています。

実際に、フランチャイズ制度を導入している殆どの企業は、競業禁止と違反した場合の違約金請求を契約書に定めています。

今回のように、企業が培ってきたノウハウや重要な情報が盗まれる、もしくは漏洩することは違約金以上の損害なのです。

契約時には説明義務が発生するため、禁止事項・違約金について説明を受け、納得した上で契約を行うのです。金銭に関わることなので、株式会社いーふらんもきちんと説明を行っています。

裁判の争点

競業禁止に違反した元加盟店へ違約金を請求した株式会社いーふらんと、違反行為を行ったが職業選択の自由を主張する元加盟店側。本来の決めごとに違反し企業へ損害を与えたのに、職業選択の自由の主張を裁判所は認めるのか?

違約金は適切かどうか?

おたからやはブランドや貴金属などの高額商品を扱い、動くお金の額は非常に多額であることが想像できますので、ロイヤリティの金額は妥当でしょう。また、中古買取業の市場は、狭くおたからやに与えた損害は非常に多大であることも想像でき違約金は適切であると考えます。

競業避止に反した行為か?

結論、元加盟店側の行為は、競業避止に反した行為であると言えます。おたからやと同事業である中古品買取業を行い、おたからやでのノウハウや情報を生かし競業を行っています。

裁判の結果

契約通り、競業禁止に違反し違約金を請求した株式会社いーふらんと、競業禁止は職業選択の自由に反すると違約行為を行った元加盟店の裁判結果ですが、競業禁止の株式会社いーふらんの主張は、有効であるとの判例が下されています。

競業行為が認められた

元加盟店が競業行為を行ったと裁判で認められました。全くの同事業であること、市場が狭いこと、合意の上契約・契約解除を行っており株式会社いーふらんには何の落ち度もありません。

競業行為による企業の損失を裁判所が考慮したことも、この判例結果に繋がっているものだと考えられます。

違約金は減額とされた

株式会社いーふらん側が請求した約2,300万円の違約金は減額となりました。高額であることも理由の一つではありますが、元加盟店側に支払い能力が無いことも考慮された可能性があります。結果として、株式会社いーふらんが主張する違約金は減額という着地になりました。

結論、違約金の金額が修正された

違約金の請求額は高額すぎると結論づけられましたが、株式会社いーふらんの主張は認められています。

裁判で主張が認められるということは、株式会社いーふらん側に非が無かったということが分かります。違約金の金額は、元加盟店が支払える金額を考慮したと考えられ、大きな金額が動く業界では株式会社いーふらんが請求した違約金の額は決して高くありません。